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執筆者の写真綾子 近藤

おもちゃと遊び、親子のお話(1)

こんにちは、スタッフまりです。

おさんぽやなないろではzoomを利用してのおしゃべり会を今年の4月から開催してきました。

きっかけは新型コロナウィルス感染拡大を受けて、みんなで集まることができないなか、できることを探した結果でしたが会の中身は毎回充実した内容だったと思います。


そのなかより、今回から3回にわたって5月19日に開催したごちゃまぜzoomおしゃべり会の内容をお届けします。

話し手は、木のおもちゃ峠のお店の店主、めぐみさんです。


プリントアウトしてじっくり読みたい方はこちら☟






めぐみさん…木のおもちゃ・峠のお店 店主

あやちゃん…近藤綾子(おさんぽやなないろ代表)

あやちゃん 今日はね、私のだーい好きなお店「峠のお店」のめぐみさんにお願いして、みんなの大好きなおもちゃの話、遊びの話。あとね、いつもめぐみさんのお話の中で勉強になってるのが、お店で見られる親子のお話。そんなところを今からめぐみさんに話をしてもらいたいと思います。

みんなの大好きなおもちゃも出てくるかな〜どうかな〜?お母さんたち、ちょっと耳の痛い話も出てくるかな〜どうかな〜?そんな感じで楽し〜くお話を聞きたいと思います。


めぐみさん 今日のお話は、おもちゃの紹介というよりは何か遊びのヒントになったらいいなと思ってます。


3つの絵合わせゲーム


めぐみさん 用意したのが、ジャーン!絵合わせゲーム。まず「ことばカード」(セレクタ社/ドイツ)。そして「teddy memory」(ラベンスバーガー社/ドイツ)、くまの神経衰弱、絵合わせゲーム。そして「kinder memory」(ラベンスバーガー社 /ドイツ)。

なぜ絵合わせゲームを3つ持ってきたかというと、一つの絵合わせゲーム、神経衰弱といってもやっぱり月齢によって、年齢によって遊び方って色々あるんですね。なんか私たち、神経衰弱っていうと私の記憶はトランプくらいなんですけど。そうじゃなくってお店で扱ってるものはね、とっても絵がきれいなもの、で、遊び方もいきなり普通に神経衰弱っていう遊び方じゃなくって、まずは一緒を見つける。段階的に今だと、「ことばカード」、で「teddy memory」、「kinder memory」っていう風にちょっとずつステップアップしていくイメージなんですね。



「ことばカード」の初めの遊び方


まず最初のこの「ことばカード」。絵の描かれた三枚のボードが入ってます。ひとつのボードには9個のいろんなものが描かれています。一枚一枚は全部違うので9×3=27種類。このボードに対になるように、四角いちっちゃなカードが入ってます。



どうやって遊ぶかというと、お子さんに好きなボードを一つ選んでもらいます。お母さんもひとつ選ぶ。兄弟がいれば3人で。はじめにこのちっちゃなカードをね、全部表向けて並べとくんです。順番が来たら、自分のボードに描かれている絵を全部の中から見つける。これ、ポイントでね、見つけたときにそのものを声に出して言う。例えば、りんごだったら「りんご」って言う。27枚広がっているカードの中からりんごを見つけたら「りんご」って言ってボードに重ねておきます。そしたらその番は終わりね。

次は次の人に順番が移ります。次の人はまた自分のボードの中で何かわかるものあるかな〜?これわかる?ペンギン!で、たくさんのカードの中からペンギンさんを見つけたら「ペンギン!」と言って重ねます。順番にそれを繰り返していくのね、そうすると絵が表に向いているし、自分のボードに描かれている9枚だけ集めればいいから、そんなに難しくなく、絵合わせという遊び方ができます。


ただ単に絵合わせができますって言ったんだけど、その中でちゃんと順番が待てる。で、一緒の絵を合わせる。で、そのものを口に出して言う。口に出して言うってことは言葉として発しますよね。ま、いろいろ舌が使えてる、口が使えてるとかあるんですけど言葉を発すると、それが耳から入ってくる。耳で聞く。目で見て、同じものを捉える。それを手を使って掴む、合わせる。私たち大人からするとなんてことないじゃんていうことなんですけども、今ひとつの絵を、合わせていって、合わせるよっていうだけでもたくさんの機能が使われてます。そんなことはね、いちいち子どもに説明するほどでもない、そこを意識する必要はないんだけれども、たかが絵合わせって思ってるけれどもすごーいいろんなことをやってます。なのでこういう視点で子どものやることを見ていると多分遊びのヒントとか、興味ある事っていうのが見えてくると思うんですね。


我が子のことを見る


ちょっと話がそのおもちゃの次のステップから脱線しちゃうんですけど。なないろさんでもね多分、あやこさんが意識しているのは、子どもと関わる、子どもをきちんと見ようね、ってことだと思うんですけれども、私がおもちゃ屋をやっていてお母さんたちによく訊かれるのが、この子に合うおもちゃをください、って言うことなんですね。

この子に合うおもちゃっていうのは、一般的、月齢的にこんな感じというのはお勧めできるけれども、誰が1番その子のことを見ているかっていうと他でもない私たち母親なんですね。や、見てないよって言うけど多分見てると思うの。今日元気があるな、元気がないなーっていうこともきちんとやっぱりキャッチしてるし、今日ちょっとお顔が熱っぽいわ、なんだか元気がないわ、とか例えばよく泣くというのもねその時のお子さんの様子を見ていると思うのね。


おもちゃを私が選ぶ、というのはもちろん簡単なことです。月齢的に2歳ちょっと過ぎたらこれぐらいがいいかな、3歳だったらこんなおもちゃとかって言うのは簡単なんですけれども、当然子どもにも個性があります。

きっとなないろさんでも、皆さんスタッフさんの子ども、なないろさんに来てるお子さん、それぞれ違いますよね。私たち口ではね、みんな違ってみんないいんだよ、っていうの。だけど、不思議なんだけど、さっき紹介したこの絵合わせね、ご紹介はしたけれどもすごーく好きな子と、好きじゃない子がいると思うの。でも親って、なんとなく、ちゃんとこれができなきゃいけないような気がしちゃうの。今、私がこういう遊び方がありますよね、って言ったらその通りに遊ばなきゃいけない気がしちゃうの。

そんなこと全然ないの。子どもが手にとって「わーりんご、りんごりんごー」って本当のりんごのところに合わせて遊ぶかもしれないし、例えば、いっぱいあるこのカードを広げてたら、「あーお月さんだー」「何々だー」知っているものを口に出してひたすらいうかもしれない。でもそれがその子の遊びであって、それを見守ってあげる。

そこにちょっと何て言うのかな、発展性を持たせたいなと思うなら、「お月さんだね」って「お母さん昨日見たよ」って、「あとお空に何がある?お月さんの他に何があるかなー」ってちょっとイメージするような言葉かけをしてあげるとそこからなんか発展するものね。お月さんだったら例えばお月見とかお月見団子とか、それこそ月からしりとり始めてもいいよね。ていう風に、こうでなくてはならないというのは、全くないです。


ただ、私もみなさんと同じように、今は娘たちも大きくなったけど、ちっちゃい子を育ててる時はこうでなくてはならないが、いっぱいいっぱいいっぱいいっぱいあったのでしんどかったです。他のお友達の子と比べてうちの子できてない。なんでできてないの、って思うこともいっぱいありました。今になってこんなにしなくたってよかったんだな、とか思うことはいっぱいで。

何が正解かって言うんであれば我が子のことを見てみるって言うのと、我が子のことが大好きっていう気持ちだけかな、っていう風に私は思っています。


子どもは、小さくても人格を持ったひとりの人間


子どもの、子どもを一個の人格として尊重してあげるっていうのはすっごく大事な事だと思っています。

お店に来てね、よく見かける光景が、今日何でも好きなもの買ってあげるから一個選びなー、とか欲しいもの何でもいいから買ってあげるよってお母さん言うのね。そうすると子どもは自分の欲しいもの、目に入ったものを持ってくるよね。これが欲しいって言うとその時のお母さん、なんて言うと思います?それがもし、私、お母さんが買ってあげたいと思うものだったら、よしよし、って言うかもしれない。大概のお母さんがね「あーダメダメダメ、それうちにあるじゃん」とか「ダメダメダメ、それ高いじゃん」て、言うのね。


どう思います?その言葉かけ。自分がもしそれ子どもの立場で言われたらどう思うかな、って考えると、お母さん何でもいいって言ったのに、なんでもいいじゃないじゃん、て思うかもしれない。何にも思わないかもしれないけど、私はきっとね、お母さん嘘つき、何でも買ってくれるって言ったのにって思うと思うのね。

それって大人同士の世界では成り立たないですよね。親と子の関係だから成り立たせるし、いわゆる子どもが欲しい!欲しいわ!って泣くもんなら力で押さえつけちゃうよね。

じゃあ、次にね、今度ね、って言うの。皆さん今思い当たらなかったですか?自分のあるあるでもあったし、これは気をつけてきてたことなんだけど、今度っていつ?今度って言ったお母さん、約束守ってますか?そうなのだからそこでね今度って言ったら今度、その約束を守って欲しいのね。

親って子どもに、嘘つかないように言うよね。下手したら嘘つくと、なんで嘘つくの、嘘ばっかり言ってって叱ると思うの。だけど今のその対応って、子どもに嘘ついてるよね。嘘つく姿勢を見せてるよね。子どもに私は嘘をついている姿勢を見せて、それを強引に認めさせているっていうか、やらせているのに、子どもが嘘つくと怒るっていうのは、私はちょっと違うなって思っていて。約束ができないことはしちゃいけないと思うのよね。

だから今度、って言ったら今度だし、子どもが欲しいって言ったら、欲しいって言ったものを買ってあげる。それはお約束を守るっていうことに、しいては繋がってくと思うんですよ。


本当に子どもって親の姿見ているから、もう私なんか娘達と一緒に会話したり、行動すると、娘たちに教えられることの方が本当に多くて、ともすると叱られる、ムッとされる。

ちっちゃいうちは力で抑えれるし、抑えてこれる。だけどおっきくなってくると対等になってきますよね。

なのでお子さんが小さくても対応、一個の人間として、きちんと人格を持った、自分の所有物としてじゃなくね、人として関わって欲しいな、って思います。



(2)へ続く

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