7月19日(月)ごちゃまぜ説明会を開催しました。森のようちえんに興味がある方にお集まりいただき、なないろがどんな理念でどんな保育を行っているのか、園長のあやちゃんからお話ししました。
森のようちえんなないろは、森や畑といった野外で保育を行います。室内には「走らない」「大声を出さない」など、大人の都合で定められたルールがつきものです。そんなルールが少なく開放的な野外で過ごすことで、子どもたちが否定されることも減ります。ありのままに受けとめられることで、自己肯定感の高い子に育ってほしい、それがなないろの目指す保育です。
では、森のようちえんなないろで子どもたちはどんなふうに過ごしているか、わたしたちスタッフが子どもたちの姿をどのように受けとめているか。写真を見ながらご紹介します。
①あまりルールのないなないろですが、自分の荷物は自分で持ちます。着替え、弁当、水筒など入れるため、容量10L以上のリュックサックを用意してもらいます、入園したての2歳児には、自分より大きい! 初めは弁当や水筒は大人が手伝って、少し軽くなった荷物をようやく背負います。それでも「自分でできた!」という達成感は、いろいろなことに挑戦していく上で、きっとその子の背中を押すでしょう。リュックサックをどうしても自分から背負いたがらない子もいれば、遊ぶ間も肌身離さず背負っていないと心配な子など、荷物との向き合いかたもそれぞれです。
②エイエイオー!と円陣を組むのが最近のハヤリです。全員年中(4歳児)の男女です。エイエイオー!と結束してみんなでひとつの行動をするわけではなく、掛け声が終わるとそれぞれ別の場所で別の友だちと別の遊びをします。年齢は共通なのだけど、毎日なないろで過ごしている子もいれば、ほかの幼稚園や保育園に通いながら週1日だけなないろで活動する子もいます。いつもと違うメンバーを受け入れる力が強いのも、今のなないろ園児のすごいところだと感じます。
③公園内の川で、自分の落とした葉っぱがどこまで流れていくか見届ける遊びをしている子です。すぐ後ろに大人の姿が見えますね。こんなに身を乗り出して、落ちないかと心配になります。落ちそうになったらすぐ助けられる距離で、子どもたちの挑戦はできるだけ止めずに見守るようにしています。
④この公園の水場は、段差のある石畳を水が流れています。みんなより長い長靴をはいた子が、「ぼくの長靴ならこの深さは大丈夫。ここまで水に沈むから、きみの長靴は危ないかもね」と比べています。深さが分からず心配なときは、もっと長い長靴をはいている大人に「入ってみて」と基準にします。自然の中で算数、みたいな話題もでてきます。
⑤畑の場面です。2歳児~4歳児の女の子たちが、稲刈り後に干していた稲藁を運ぶ手伝いをしてくれています。前を歩く子たちが落としていく束を、最後に歩く年上の女の子が拾って歩いてくれます。異年齢の子たちが一緒に活動するよさをお分かりいただける場面ですね。
会の終わりに、参加者から質問や感想をいただきました。「家ではつい子どものすることにダメダメと言ってしまいます」「通っている園で、朝泣けて離れられず困っています」「森のようちえんのスタッフは、どんなふうに勉強していますか?」「森のようちえんで過ごして、小学校に入学するときに不安を感じるかも」などの声があがり、ごちゃまぜ式に話し合いました。
中でも、森のようちえんから小学校に入学することについて。小学校で大きな集団に入って、はじめは不安に感じるかもしれない。でも例えば、教室移動のとき周りの子が行くからとついていく子に育てたいか、次は音楽の授業で楽器をやりたいから音楽室に行こう!と考えて行動できる子に育てたいか。どちらを目指すかというとき、森で自分で考えて動くことを認められて育つ力は大きいと思う。
みんな自分で考えて行動できる子に育つといいなあ、と森のようちえんの可能性を感じて、会は終了しました。
実際には大人の期待とは裏腹に、自分で考えて行動するのが好きで得意な子もいれば、苦手な子もいます。苦手な子もそのままの姿を受けとめて、その子のペースで考えて表現することを見守り認める、それが森のようちえんなないろのありかたかなあと思っています。
🔶🔶🔶🔶🔶🔶🔶🔶🔶🔶🔶
令和4年度森のようちえんなないろ入園説明会を、9月12日(日)大府市内で開催予定です。詳細は決まり次第ホームページなどでお知らせします。
ありんこ、だんごむしの活動は8月はお休みです。9月からの体験など入会のお問い合わせは、なないろオフィシャルLINEアカウントに登録してメッセージお寄せください。
ごちゃまぜお話し会は、どなたでも参加できる子育て井戸端会議です。いろいろな年齢や立場で子育てに関わっている人たちが集まり、ざっくばらんに興味や悩みを話し合う場で、月一回月曜日に開催しています。次回は9月13日(月)の予定です。
Comments